「ショートショートの神様」は二人いた!
「ショートショートの神様」と呼ばれた方をご存知ですか?
そうです、日本SF界の大御所、
星新一先生です
星先生は、
ラストにどんでん返しが来るとわかっていても
オチが読めないという見事なショートショートを書く方で
まさに神様の名を冠するに値する、偉大な作家です
そして、じつは、わたしの中ではもう一人、
星先生に勝るとも劣らない「ショートショートの神様」がいます
有名どころなので、ご存知の方も多いと思いますが
その作家の名は、
眉村卓先生です
眉村先生のショートショートは、
オチが衝撃的な星先生とは違い
ラストのインパクトこそ少ないんですが、
「へえ、不思議な話もあるもんだなぁ」って感じで
いつの間にかその世界に入っていて
ついつい読み進んでしまいます
ご紹介したいと思います
「ショート・ショートふつうの家族」(眉村卓) 昭和59年初版発行
先ほど、眉村先生を「ショートショートの神様」なんて書きましたが、
じつは先生は、「長編」・「短編」・「ショートショート」と
すべてを網羅するオールラウンダーでして、
特に長編は秀逸で、名作・傑作だらけです
それらは、また後日にご紹介させていただきますが
今回ご紹介する、この「ふつうの家族」も非常に傑作で
他に類を見ない作品となっております(たぶん
まず、なにが面白いかというと
この本は全68話からなるショートショート集なのですが
登場人物はすべて同じ一家族なのです
それも話数が進むにつれ、時系列も進むという作り方で
どう考えても、長編のプロットをショートショートに作り変えたとしか思えません
ね、面白いでしょ?
ショートショート集なのに、一冊の本としてストーリーがあるんです
これだけでも一読の価値がありますヨ
で、内容は
平凡な普通の家族が、(うん
毎回、少しの不思議な出来事に遭遇して、(ふーん
いつの間にか、その不思議に慣れていき、(えっ?
最後の方で、真実が明らかになると思われたその時、(ほうほう
最終話(68話)で・・・(ごくっ
あとは自分で読んでお確かめ下さいm(__)m
いぢわるじゃないデスヨ
読み手によってエンディングが変わるマンガ「流れ星」
あなたが今までに読んだ本は、どうやって選んだのですか?
あの本を読もうと思ったのは、なぜですか?
人が本を読むきっかけは、いろいろあると思います
「ドラマや映画で見て面白かったから」
「出版社の告知に興味を惹かれて」
「表紙やタイトルが気になって」
「人に勧められたから」←(゚∀゚)キタコレ!!
私がこのブログで紹介する本は、
基本的に「大団円」・「ハッピーエンド」です
なぜなら、
私が、
チキンメンタルだからです!(ドヤァ
いや~、わたしメンタル弱いんで
バットエンドだと後引いちゃうんですヨ
ひどい時はひと月くらい鬱ですね…
そういえば、本だけじゃなくて、某ゲームでもそうでしたわ
あん時はひどかった…
わたしの心の平穏の為、
やっぱり物語はハッピーエンドだねっ!(←チキン
と、そんなチキンな私が今回ご紹介するのは、
「たつまきを売る老人」(坂口尚) 奇想天外社・昭和55年初版発行
この本は、短編マンガ集なのですが、
一編一編がとにかく穏やかです
時代を感じるというか、
昔はこんな風に時間が流れていたんだなあと
おもわず感傷に浸っちゃう様な
そんなマンガ集なのです
で、中には11編の短編マンガが収録されているのですが、
最後の「流れ星」以外はおまけです(←ヲイ
この「流れ星」っていう漫画の印象が強すぎて、
他が霞んでしまうという
なんとももったいない作りになっているのですが、
じつはこの「流れ星」、
ラストがハッピーエンドなのか、バッドエンドなのかわからないのです
ここで冒頭の前振りに戻しますが、
「わたしが紹介するのは、基本的にハッピーエンドです」という言葉
では、なぜチキンな私がこの漫画を紹介したかと言いますと、
「ハッピーエンドかバッドエンドかはわからないけど、
間違いなく最高の終わり方」だったからです
読み手の捉え方によって、ハッピーにもバッドにもなりますが、
どちらに捉えても、読後の印象はまったく嫌な感じではなく
むしろ「ああ、そうだよな」と納得できる、すばらしい終わり方でした
この作品については、あえてあらすじを微塵も書きませんので
興味を持たれた方は、
ぜひ、読んでみて下さいm(_ _)m
ちなみに、他の作品も本当はおまけじゃないデスヨ(←やっぱりチキン
「千と千尋の神隠し」に影響を与えた名作、「霧のむこうのふしぎな町」
突然ですが、連絡です
私がこのブログで紹介する「古本」とは
いわゆる絶版本のことではありません
もちろん絶版本も紹介しますが、
書店で入手可能な本でも、初刊発行日が「昭和」なら
当ブログでは「古本」と致します
なので、もし興味を持って頂いた本がありましたら、
ぜひ、本屋へGOして下さい<(_ _)>
決して、絶版かどうか調べるのが面倒なわけではありませんよ?(オイ
という前振りをしつつ、今回紹介する古本は、
「霧のむこうのふしぎな町/柏葉幸子」(講談社文庫・1975年初刊発行)です
実は、この写真は平成刊行の「新装版」なのですが、
一度売って(←えっ?、
再購入した時には、まったく気付きませんでした
昔、旧版を持っていた時には、あまりにマイナーだった為
誰もこの本を知らなくて、すぐに絶版になると思ってました(←ほんとゴメンナサイ
それが平成の時代に「新装版」が出るとは、どういうことかと読み直してみれば、
解説(というか、あとがきですね)の所に、ちゃんと書いてありました
なんとこの本は、あの宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」に影響をあたえたとのこと!
ジブリフィーバーの所為かっ!
私だけが知ってるはずだったのに(ボソッ
いや、確かに言われてみれば、結構似てます
・主人公が女の子
・不思議な場所へ行く
・いぢわるばあさん
・働かざる者食うべからず
・主人公の成長
あれ?これ結構パクッてね?(うそです冗談ですゴメンナサイ
まあ、これだけ見れば、メインターゲットは女性なんでしょうけど
「千と千尋」を見てもわかる通り、男性でもぜんぜんオッケーです
実際、私は21歳の時に読みましたが、すごく面白くて
すぐに他の柏葉作品を買いにいった程です
男性の皆様、躊躇せずに読んで下さい<(_ _)>
とわ言え、やっぱりこの作品は女性に読んでほしいですね~
なかなか女の子が主人公の小説って多くないんで
絶対、感情移入しまくると思います
普通にストーリーを楽しみながら本を読むのと、
登場人物(特に主人公)に感情移入して本を読むのでは
読後の感動が段違いですからね~
女性の皆様には、ぜひ主人公のリナと一緒に、
霧のむこうの町を走り回って
いつも一生懸命だった、懐かしいあの頃を思い出してほしいものです
ちなみに、この本には一つだけ注意事項があります
実はこの本を読んでいると、チョコレートやキャンディーなどの
お菓子が無性に食べたくなります
それも「パラソルチョコ」とか「ミルクキャラメル」とかチープ(失礼)なのが・・・
なので、この本を読むときは
山盛りのお菓子を横に置いてから読みましょう
でも虫歯には気を付けてねっ(←ネタばれ
「小説家になろう」なんて目じゃない!海外ファンタジー小説「ベルガリアード物語」を読め!
昔の海外ファンタジー小説というと、あまり馴染みのない人が多いんですが、
実は、ハヤカワ書房のハヤカワ文庫FT(1980年代、1990年代)には
大傑作と言われる小説が多数存在していたんです
その中でも、私が特に面白いと思った本が、
デイヴィッド・エディングスの「ベルガリアード物語」です
実はこの本は、全5巻からなるシリーズものなのですが、
(のちに全10巻にも及ぶ、続編「マロリオン物語」も刊行)
一巻読んだら「やめられない止まらない」
まるで「かっ〇えびせん」みたいな中毒性のある本なのです
あまりの面白さに、作者だけでなく、翻訳者スゲーってなること間違いなし!
そして見てください、
昔の海外ファンタジー小説にありがちな、このチープな表紙!(誉め言葉
たまりませんよね!
この表紙だけで、もうおなかいっぱいですよ
で、肝心の中身の方はというと、
ひとことで言うと、成り上がりもの(?
農園に住み込みのガキお子様が、魔術師になって
かわいいツンデレなお嫁さんをもらって
最後には邪神を倒すという
なんか「なろう系」小説にありがちな話なんですが、
中身の濃さがまるで違う!
1ページに書かれている文字数の多さ、状況説明の緻密さ、
会話のテンポ、登場人物の掘り下げなど、
今の日本のラノベとは比べ物にならない位濃ゆいです
なのでラノベに慣れている人は、最初は取っ付きにくいかもしれません
読み易さは圧倒的にラノベですからね-
でも、レトロマニアなら、あの表紙を見たら読みたくなるでしょ?(え
上にも書いた通り、本当にはまると止まりませんので
読むなら是非、全巻揃えてから読んでみて下さいね
ちなみに、私は「なろう系」ラノベも大好物です(オイ
六年ぶりに故郷に帰ってみたら、そこは知らない街だった
なんて大げさな事ではなくて、
久しぶりに帰省してみたら、
すっかり街並みが変わっていたんですよ
毎日通っていた通学路も、商店街の本屋もなくなっていました…
「これはイカン!」
ならば、せめて自分の持っている懐かし物を
世に残しておこうではないか、と
そういう経緯で、ブログを立ち上げてみたんですが…
「これ、需要あんの?」
いいんです、世のレトロマニアの方々が読んで下されば
というわけで、記念すべき第一回目は、
いや~、この時代のシリアスマンガは最高ですね
忍者の主人公が記憶喪失になって、
誰が味方で誰が敵なのかわからないまま
信念に従って戦っていくという、孤高の戦士像は
われわれ男性の憧れです
でも皆さん、真似して会社で孤立しないで下さいね(^_^;)
それでは、レトロ万歳!